性感染症（性病/STI）の検査と費用

国内で感染者数が最も多いとされている性感染症です。女性が感染した場合、初期症状がほとんど現れないケースも珍しくありません。
進行すると、不正出血や性交痛を引き起こすほか、不妊や早期流産の原因になることもあります。

淋菌が原因の感染症です。感染初期におりものの増加や発熱、下腹部痛などが起こる場合もあれば、症状がほとんど現れない場合もあります。
重症化すると、子宮や卵管に炎症が起こり、不正出血や不妊症などにつながる危険もあります。
クラミジア感染症と同時に発症することも多いです。

梅毒トレポネーマが原因の性感染症です。潜伏期間が長いうえに、初期症状は「痛みや痒みのないしこりの発生」のため、感染に気付きにくいです。
放置すると、心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、最悪の場合に死に至ります。
妊娠している女性が梅毒に感染すると、胎盤を通じて胎児に影響を与える可能性もあります。
近年、若い女性の間でも感染者数が増加傾向にあるため、注意が必要です。

陰唇や小陰唇から、膣前庭部、会陰部にかけて痛みや痒みのある水疱や潰瘍（かいよう）ができるほか、足の付け根やリンパ節にまで腫れが広がり、排尿痛・排尿障害を引き起こす可能性もあります。
ヘルペスウイルスに一度感染すると、ウイルスを体内から完全に排除することは難しく、再発の可能性が高いです。
オーラルセックスによってヘルペスウイルスが、口から性器に感染するというケースもあります。

トリコモナス原虫が性器に感染することで発症します。性行為のほか、下着やタオル、便器、浴槽などを通して感染する可能性もあります。
女性が感染した場合の症状は、おりものの悪臭や性器の痛みや痒みなどです。

膣内の常在菌（カンジダ属の真菌：カビの一種）が異常に増殖することで膣炎が起こります。
体内にある菌が原因のため、性行為の有無に関わらず、自然発症することもあります。
また、ほかの性感染症にかかったことで免疫が低下した結果、カンジダを併発することも多いです。
外陰部の強い痒みや、おりもの異常、排尿痛などの症状が出ます。自然治癒は難しく、放置することで不妊につながる危険もあります。

エイズの原因となるウイルスがHIV（エイズウイルス）です。HIVに感染後２～６週間（急性期）で、50～90％の人に発熱、リンパ節の腫れ、のどの痛み、皮疹、筋肉痛、頭痛、下痢など、何らかの症状が出ます。
その後も放置すると、さまざまな病気の発症原因になります。
ほかの性感染症に感染しているとHIV感染症のリスクが上がるといわれています。
適切な投薬治療によって、日常生活を送ることが可能です。

B型肝炎ウイルス（HBV）に感染することで起こる肝炎です。症状が現れる場合は少なく、もし「急性肝炎」を発症して発熱や倦怠感、黄疸などが起こったとしても、多くの場合は自然と症状がおさまります。そのため、なかなか感染に気が付きません。
しかし慢性肝炎まで進行してしまうと肝硬変や肝臓がんのリスクが高まるため、非常に危険な病気です。
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれており、自覚症状がほとんどありません。定期的な検査が重要です。

B型肝炎同様、ウイルス性の肝炎です。放置すると、慢性肝炎を引き起こし、結果的に肝硬変や肝臓がんのリスクが高まります。

ヒトパピローマウイルス（HPV）が原因の感染症です。性行為のほか、HPVが付着した手や物が傷口や粘膜へ触れることで感染する可能性もあります。